ホスピスケアとは — 看取りの仕事を理解する
看取りの仕事は、患者さんの最期を支える仕事です。ホスピス住宅と訪問看護の違い、患者さんや家族とどのように向き合うのか、事業者ごとの特徴をまとめました。
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ホスピスケアの意味
ホスピスケアとは、末期がんや難病などで治療の効果が期待できなくなった患者さんに対して、身体的な苦痛を和らげ、精神的な支援を行う医療・介護のアプローチです。余命が限られている中で、患者さんと家族が充実した時間を過ごすことを目指しています。
ホスピスケアの現場では、医師や看護師、介護士、心理職、社会福祉士など複数の職種が連携して、患者さんの身体的な苦痛管理だけでなく、心理的なサポート、社会的・精神的なサポートを提供します。
ホスピス住宅と訪問看護の違い
看取りの仕事は、大きく2つの形態に分けられます。
ホスピス住宅
ホスピス住宅は、住宅型有料老人ホームとして運営されるホスピス施設です。患者さんが施設内に入居し、そこで生活しながら看取りを迎えます。
- 患者さんが施設に入居するため、医療・介護が継続的に提供される
- 同じスタッフが継続的に患者さんと関わるため、人間関係が構築しやすい
- 患者さんのみでなく、家族の心理的サポートも施設内で行える
- 入居期間は比較的短い傾向(数日から数週間程度が中心)
- 医療依存度が高い患者さんを受け入れやすい
訪問看護
訪問看護は、患者さんの自宅や施設を訪問して、医療的ケアと生活支援を行うサービスです。看護師が定期的に患者さんのもとを訪れます。
- 患者さんが慣れた環境(自宅)での生活を継続できる
- 患者さんのペースや希望に合わせた柔軟な対応が可能
- 複数の看護師が関わるため、異なるスキルや視点を得られる
- 移動を伴うため、肉体的な負荷が比較的高い
- 複数の患者さんを並行して担当するため、1人の患者さんとの関わり時間は限られる
患者さんと家族との関わり
看取りの仕事では、患者さん本人だけでなく、家族との関わりが非常に重要です。
患者さんは、身体的な苦痛を感じながら、人生の最期を迎える中で、心理的な不安や後悔を抱えていることがあります。看護師や介護士は、患者さんの話に耳を傾け、その思いを理解しようとする姿勢が求められます。
一方、家族も患者さんの状態の変化に戸惑い、別れを前にした悲しみと向き合っています。家族が患者さんとの最期の時間を後悔なく過ごせるよう、スタッフは情報提供と心理的サポートを行う責任があります。
これらの関わりは、心身ともに負荷が高いものです。同時に、患者さんと家族が穏やかに過ごせるようサポートすることは、人生の中でも特に意味深い経験になります。
事業者ごとの特徴と拠点
看取り・ホスピス関連の仕事をしている事業者は、対応する患者層や施設形態によって特徴が異なります。以下の事業者を紹介します。
医心館
末期がん患者を中心に受け入れる「住宅型ホスピス」を全国展開。同一建物内への訪問看護が収益の柱で、入居期間の中央値は26日と短期の看取り需要が中心です。
株式会社アンビスホールディングス が運営し、全国に 128 の拠点があります。
IR資料によると、入居期間の中央値は26日と短期の看取り需要が中心です。末期がん患者を中心に受け入れており、ホスピス住宅内での訪問看護が事業の中心となっています。採用面では、全国出張可能な看護師・介護士の採用を強化しており、月100名以上の配置を目指しています。
医心館 の拠点を探すファミリー・ホスピス
神経難病やがんに特化したホスピス住宅を運営し、訪問看護ステーション・訪問介護事業所を全国に展開しています。
日本ホスピスホールディングス株式会社 が運営し、全国に 80 の拠点があります。
ファミリー・ホスピス の拠点を探すPDハウス
住宅型有料老人ホームとして全国展開するホスピス住宅ブランド。2026年6月の包括型訪問看護制度改定の影響を受け、事業計画を見直している最中です。
株式会社サンウェルズ が運営し、全国に 56 の拠点があります。
住宅型有料老人ホームのブランドとして全国展開しており、一般型のホスピスケアを提供しています。2026年6月の診療報酬改定により、事業環境が変わりつつあり、新規開設計画や採用計画の見直しが進んでいます。
PDハウス の拠点を探すReHOPE
訪問看護を軸にしたホスピス型住宅ブランド。同じCUCグループには居宅(自宅)向け訪問看護事業もあり、決算資料ではセグメントごとに採用・離職率が細かく開示されています。
株式会社シーユーシー・ホスピス(CUCグループ) が運営し、全国に 67 の拠点があります。
訪問看護を軸にしたホスピス型住宅ブランドで、同じグループ内には居宅向けの訪問看護事業も展開しています。決算資料ではセグメント別の採用数・離職率が細かく開示されており、居宅訪問看護は「人的資本の拡充が成長を支える」と位置づけられ採用に力を入れる一方、ホスピスセグメントは稼働率の低下を背景に人員を抑制する方針が示されています。同じグループ内でもセグメントによって採用状況が異なる点は、応募前に確認しておくとよいでしょう。
ReHOPE の拠点を探す看取りの仕事を選ぶ前に
看取りの仕事は、身体的・心理的な負荷が高い職場です。その中で、この仕事に向き合う理由を明確にすることが大切です。
患者さんや家族からは感謝をされることが多い職場ですが、同時に患者さんの死と向き合う悲しみも経験します。チーム内でのサポート体制が充実しているか、自分の心理的負荷に向き合うための仕組みがあるか、入職前に確認することをお勧めします。
また、事業者ごとに対応する患者層が異なるため、自分がどのような患者さんや家族を支援したいのかを明確にした上で、事業者の特徴を理解して職場を選ぶことが重要です。
転職エージェントを探す
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